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BUNTABI Project

BUNTABI = 文旅 / 偉大な文筆家たちの美しい文章を通じて、過去の日本を旅するProject

100年前の渋谷 その2

場 所:東京 / 渋谷

作 者:国木田独歩

作 品:日記

出版年:1896年

季 節:秋

 

(引用)

天高く気澄む、夕暮れに独り風吹く野に立てば、天外の富士近く、国境をめぐる連山地平線上に黒し。星光一点、暮色ようやく到り、林影ようやく遠し。

 

(一言)

100年前の渋谷にて。田山花袋の『東京の三十年』のおよそ20年前の光景。11月4日の秋のことである。渋谷公園通り付近の情景である。冬にも近づいた秋の夕暮れ。「空が高く、空気がよく澄んでいる。ひとりで風吹く野に立っていると、はるかな向こうにある富士が近くに見え、国境に沿って聳え並ぶ山々が地平線上に黒くわだかまっている。一番星が輝きはじめ、夕暮れがようやく訪れた。林の影が遠くに見える。」

 

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渋谷公園通り